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2022.06.03

大きくぽってりとした形が魅力。山あいの地域で親しまれてきたほお葉寿司

森と暮らしがこれからもずっと続いていくために。森の恵みのレシピや持続可能な社会をつくっていくために知っておきたいことをまとめた小さなweb事典です。

森を歩いていると、ひと際大きな葉を広げている木に出会います。ホオノキです。
大きな木が大きな葉をつけるのかと思うと、背の低いものの方が葉が大きくて立派なことがあります。きっと、大きな木が葉を広げていて差し込む光が少ない場所でもたくさん日光を集められるように工夫しているのでしょうね。

大きくて立派なこの葉を利用した料理は数多く、冬に作ったのは ほお葉みそ。今回、青葉ならではの柔らかさと大きさを生かしたほお葉寿司を作ってみました。ほお葉寿司は山深い飛騨や木曽地方で親しまれてきた郷土食のひとつです。

大きなホオノキの近くには、小さな子どものホオノキが生えていました

ホオノキについて

<分類>モクレン科モクレン属

<生えている場所>
比較的、日本全国の森で見ることができます。うすい灰色のツルっとした樹皮をしていて、大きな葉っぱを付けているので、森の中では見つけやすい木の1つなのではないでしょうか。

<葉っぱの収穫時期>
5月下旬~6月上旬ごろ

材料

ほおの葉、酢飯、お好みの具材(今回は、きゃらぶき、錦糸卵、紅しょうが、山椒の葉を使用)

作り方

(1)ご飯を炊き、酢飯を作ります
ポイント : 酢飯を作った後、乾燥を防ぐために濡らした経木をかぶせました。

(2)濡れた布巾でほおの葉を拭き、汚れを取ります。酢飯を包む表側を特に念入りに。裏もサッと拭きます。
ポイント : 葉脈に沿って拭くと汚れがよく取れます。

(3)錦糸卵を刻み、具材を用意します。
ポイント : 具材はほかに、しいたけの煮物や昆布の佃煮、きぬさやなど何でも。

(4)朴の葉に酢飯を載せ、具材を乗せます。
ポイント :包む時のことを考慮して、 真ん中よりも若干下目に。左右のバランスを見ながら、平らに長方形になるようにします。

(5)具材を乗せていきます。

(6)具材を乗せたら葉で包んでいきます。
葉を半分に折り曲げ、お寿司を包み込むように葉の左右を中に入れながら折りたたんでいきます。葉を折り重ねたら、葉の先にひだをつけ、楊枝で止めたらできあがり。
ポイント : 葉脈が基準になるようにバランスを見ながら、なるべく左右対称になるように包んでいきます。

そのまま持って歩けるような包み方がとても可愛いですね。
ほおの葉が豊富な今だからこそ楽しめるほお葉寿司、とても贅沢なお昼ご飯になりました。

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