
森と暮らしがこれからもずっと続いていくために。 森の恵みのレシピや持続可能な社会をつくっていくために知っておきたいことをまとめた小さなweb事典です。
SGECとは、Sustainable Green Ecosystem Councilの略称(緑の循環会議)。2003年に創設された国内の森林・林業・木材業界、学会、経済界、環境NPO等70数団体の総意のもと日本独自の森林認証を行う機関です。
国土の7割が森林である日本。木とともに生きて来た日本人の暮らしや林業、制度も独自のもので世界とは異なることから、日本独自の森林認証制度が必要ではないかということで誕生しました。
SGECが創設されてから8年後、この認証制度をより発展させて全国に広めるため制度の見直しを行うとともに、国際森林認証制度であるPEFCとの相互承認について検討が始まります。(参考/PEFCとは)
そして2014年にPEFCへ加盟、2016年にPEFC総会で相互承認が認められ、これによってSGEC認証を受けた商品がPEFC認証商品として流通が可能になりました。

日常生活の中では、お菓子や食品の箱やトイレットペーパーなど紙製品にPEFC認証マークを見かけます。
一方、SGEC認証マークの多くは認証林や木製品などで見かけることが出来ます。
こんな取り組みも行われています。
その名も「どうぞのいす プロジェクト」。子供たちに人気の絵本「どうぞのいす」をモチーフに“読み聞かせ”と“いすづくり”を組み合わせたワークショップで、NPO法人西林がSGEC認証木材の普及活動として行っています。
子供たちが作るいすの材料は、宮崎県東臼杵郡美郷町産(ヤマサンツリーファーム)のSGEC認証材。子供たちにとって身近な絵本に出てくる“いす”を親子でつくるという体験を通して、木育につながるという大変面白い試みです。
身近なところでSGEC認証マークを見かけることは少ないかもしれませんが、PEFCやFSC認証マークは目にすることも多いはず。それぞれの認証を知り、そのものが森林認証を受けているものなのかどうかを知ることが持続可能な森林を保持していくために大切なことと言えるでしょう。