森と暮らしがこれからもずっと続いていくために。森の恵みのレシピや持続可能な社会をつくっていくために知っておきたいことをまとめた小さなweb事典です。
新しい年を迎えた元日の朝に飲むお酒、お屠蘇(とそ)。
現代では、日本酒をそのまま飲むことを指す場合もありますが、本来「屠蘇散(とそさん)」と呼ばれる5~10種類の薬草を漬けたお酒のことを指します。
その名前や歴史には諸説ありますが、唐の時代に日本に伝わったとされ、平安貴族の正月行事に使われていたそう。江戸時代には一般庶民の口にも入るようになったといいます。
今回森で採れる素材も含め、7種類の素材を日本酒に漬け込む“森のお屠蘇”を作ってみました。
材料
ミカン皮、松の葉、山椒の実、しょうが、レモングラス、カルダモン、シナモンスティック(※各適量)
清酒(180~360ml)
ポイント : 清酒の代わりにみりんでも。甘みが強いので、飲みやすくなります。
作り方
(1)松の葉、山椒の実、ミカン皮はあらかじめ乾燥させておきます。しょうがは今回、生のものをスライスしました。その他は購入したものを使っています。
ポイント : 今回は縁起の良い7種類の素材を用意しました
(2)大晦日の夜、用意した瓶の中へ7種類の素材を入れます。最後に清酒を注ぎ、蓋をしめます。
(3)元旦、雑煮を食べる前に、日が昇る東の方向に向かって家族の中で若い人から順番に飲みます。若い人のエネルギーを年上の人におすそ分けするという意味があるからだそう。厄年の人は、『みんなの力を借りて厄を払う』といい、一番最後にいただきます。
試しに清酒とみりん、ふたパターンで作ってみましたが、清酒だけだとスッキリ、薬草の香りを楽しめます。みりんが入ると、より甘みが強くなっていきます。
元旦の朝、お屠蘇をいただきながら一年の健康を願ってみませんか。