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2022.05.09

バイオマスとは

森と暮らしがこれからもずっと続いていくために。森の恵みのレシピや持続可能な社会をつくっていくために知っておきたいことをまとめた小さなweb事典です。

バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表現したもの。石油や石炭などの化石資源を除く、動植物から生まれた有機性の資源のことで、具体的には家畜排せつ物や食品廃棄物、稲わら、もみがら、林地残材などを指しています。

石油や石炭などの化石資源に依存してきた私たちの暮らしは、便利になった一方で地球温暖化の深刻化や廃棄物の増加など様々な環境問題を引き起こしています。そこで、限りある資源やエネルギーを持続的に利用する「循環型社会」に向けて、化石資源ではなくバイオマスを利用しようという取り組みが進んでいます。

北海道上士幌町では、人口5,000人の8倍もいる酪農牛の糞尿処理が長年の課題でした。そこで、平成29年から5年間、北海道の補助を受けながら、畜産バイオマスを活用したモデルの構築に向けて上士幌町を含む6団体が連携し、“畜産バイオマス”で発電したエネルギーを活用し、それを循環させたまちづくりの取り組みが始まりました。(参考/上士幌ホロロジー“牛の糞尿がエネルギーに生まれ変わる!~畜産バイオマスを活用した資源循環・エネルギー地産地消のまちづくり”

しかし、日本ではバイオマスの主なものは廃棄物として処分されているのが現状で、利活用状況は十分とは言えません。家畜排せつ物は年間約8千万トン、食品廃棄物は年間約2千万トン、間伐材・被害木を含む林地残材は年間約4百万トン。家畜排せつ物の80%はたい肥利用されていますが、木質系廃棄物の林地残材はほぼ使われておらず、食品の廃棄物は90%が再利用されずに焼却・埋め立て処分されています。

まだまだ課題の多いバイオマス利用ですが、循環型社会へ向け、廃棄されているものを活用していけるような社会を目指していきたいですね。

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