基本の木会議とは?
2か月に一回のペースで開催される、やまとわ全体のミーティング。テーマも開催場所もその時の担当者が自由に決めることができます。
それぞれの拠点で働いているスタッフが一堂に集い、その時のテーマでディスカッションしたり、勉強をしたりしながら、スタッフひとりひとりのスキルアップを図るものです。
第29回基本の木会議は、やまとわとinadani sees合同開催ということで、今年5月にオープンしたばかりの農と森のインキュベーション施設inadani seesで開催しました。テーマは「inadani sees でseedsをつくるワークショップ」。
inadani seesマネージャーでもある取締役 奥田を中心に、inadani seesの運営メンバー4名が一緒にファシリテーターを務めてくれました。
まず基本に立ち返り、2ヶ月に一度行っている基本の木会議って何だろうということを考えます。
基本の木会議とは、私達はどこへ向かいたいのかを共有し、みんなで「今」考えたいことを共有する場。
そして、inadani seesは「伊那がおもしろくつづいていくために、企てたり、カタチにしたり、応援したり」する場所。
今回は、やまとわスタッフとinadani seesのスタッフが交流しながら「森をつくる暮らしをつくる」ためのseeds(タネ)を探す方法を学び考える時間にしたいと説明がありました。
企画や商品を考える時に大切にするポイントや、そのためにはコンセプトがとても重要であるということを踏まえて、グループに分かれて話し合います。
ルールは3つ。
「誰かの意見を否定しない」
「発言は全て付箋へメモ」
「意味が似ているものは近くに。似ていないものは遠くに」
そして目標は5つ。
「まずは自分自身の感覚を共有」
「対話と雑談」
「付箋をまとめる」
「まとめたものを見てさらに対話と雑談」
「その中から見えてくる物語を紡ぐ」
1グループ5、6人のメンバーで“「森が好きな人を増やす」を○○によって達成する”について語り合います。
○○に入るテーマはグループごと異なり、ファシリテーターが引いたカードでテーマが決まります。少し難しいテーマだったので最初は緊張した雰囲気もありましたが、対話を通してだんだんとほぐれていきます。
気がつけば予定していた時間をオーバーするほど盛り上がり、あっという間に発表の時間。時間の都合もあり、代表で2グループが発表しました。
「伊那谷の森に“人”が訪れる未来のサービス」がテーマだったグループは、メンバーの中でもアウトドアによく出かけている人と興味があっても行けていない人がいたそう。
そこから、例えば山に登っている人とのマッチングできるサービスのアプリを作ったらどうかと考えました。
具体的に詰めるところまではいけなかったということでしたが、森を訪れるきっかけがないという人の感情に寄り添うことができたという発表でした。
「森に関わりたい人が関われるサービス」がテーマだったグループは、森に対する一般的なイメージとして“入って良いのか分からない”“安全性の問題がある”“暗い感じがする”といった負のイメージがあることに気がつきました。
それに対して、来たい人たちは“リフレッシュ”“現実逃避”などが目的のことが多く、さらに仕事はビジネスだからバランスを取るために社会に良いことをしたいけどどうしたら良いかと考えていることが多いのではないかと分析。
そこから、森とそういう人たちをつなぐために情報とゆるやかなコミュニティを作っていくことが大切だと捉え、では誰に来て欲しいかを考えました。
最後に奥田から、コンセプト作りには暮らしの中での気づきと、当たり前のことを当たり前としないことを大切であるという話がありました。
現在、やまとわのスタッフは24名。いろんな職業とバックグラウンドを持った森に関わるチームで、これからも「森をつくる暮らしをつくる」を目指して様々な事業に取り組んでいきます。