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2022.01.26

森から生まれた日本のスパイス。山椒の香りが食欲をそそる、焼き野菜と山椒みそマヨネーズ添え

森と暮らしがこれからもずっと続いていくために。森の恵みのレシピや持続可能な社会をつくっていくために知っておきたいことをまとめた小さなweb事典です。

暑さ真っ盛りの昨年7月。やまとわの森に生えている山椒にたくさん実がなっていました。粉山椒を作りたいねと意気投合し、スタッフと一緒に心躍りながらたくさん摘みました。しかし、手探りのなか加工を進めたので、一筋縄ではいきませんでした。今日は、粉山椒ができるまでの試行錯誤した過程を綴りたいと思います。

実山椒は、乾燥させておくと年中その風味を楽しめます。夏に作って保存していた乾燥実山椒を使って、焼き野菜と山椒味噌マヨネーズのディップを作りました。これが本当に美味しくて美味しくて。粉山椒特有の風味と味噌マヨネーズの濃厚さが相まって、食欲をそそる調味料ができました。

山椒は、日本全国の森に生えています。もしかしたら、皆さんの近くの森にも生えているかも知れません。森で見かけたら、ぜひ試してみたください。

実山椒について

< 分類 > ミカン科サンショウ属

< 生えている場所 >
比較的、日本全国の森で見ることができる植物です。特に、色んな樹木が生えている雑木林の少しじめっとした木陰に生えています。オスとメスに分かれていて、メスの木のみ実を付けます。

< 収穫時期 >
5月ごろに収穫すると、柔らかい実山椒を収穫することができます。7月ごろに収穫すると、実が固いものを収穫することができ、こちらは粉山椒をつくることができます。

材料

山椒の粉 適量、味噌 大さじ1、砂糖 小さじ1、マヨネーズ 大さじ1と1/2、お好きな野菜 適量(※今回は、そら豆、白かぶ、ラディッシュ、レンコン、白菜、にんじん、芽キャベツ、かぼちゃを用意しました)

作り方

(1)夏真っ盛りの7月に、青々と実っている“実山椒”を収穫しました。

(2)収穫した実山椒を網ネットに入れて、天日干しをしました。そうすると、写真のように実がパカっと開いて、中から黒い種が出てきます。この種を1粒ずつ取り除いていきます。

(3)この青い状態の実山椒を、すりこ木を使って粉にしようと挑戦してみました。しかし、実がぺしゃんこになるだけで、粉になりそうな気配は全くありません。まだ乾燥が足りないのかなと思い、もう少し天日干しをしてみることにしました。

(4)天日干しを続けること約1週間。様子を見に行ってみると、実山椒はきれいな朱色に変わっていました。

(5)早速、この朱色に染まった実山椒をすりこ木で粉にしてみたところ、きれいな粉になりました。(※ミキサーを使って、粉に加工してもOKです)

(6)少し白っぽい皮が気になったので、ふるいにかけて。風味豊かな粉山椒ができあがりました。今回は全て粉山椒にはせず、乾燥した実山椒を瓶に入れて保管しました。

(7)時間が経つこと約半年。保管しておいた乾燥実山椒を使って、焼き野菜と山椒味噌マヨネーズ添えを作りました。まずは、野菜の下処理から。野菜を洗って、そら豆の筋を取っていきます。

(8)その他の野菜も、丁度いい大きさにカットして。

(9)野菜を切り終わったら、網焼きの上に並べて弱火でじっくりと焼き上げていきます。(※網焼きを持っていない人は、フライパンなどで焼いても大丈夫です)

(10)野菜を焼き上げている間に、山椒みそマヨネーズを作ります。まずは、調味料を全部一緒に混ぜ合わせます。そして、すりこ木で粉にした粉山椒を適量入れていきます。

(11)山椒みそマヨネーズを小皿に入れて、焼きあがった野菜を盛り付けたら出来上がり。

粉山椒は、やはり擦り下ろしたてが一番ですね。粉にして保管しておくのもいいのですが、時間が経つとどうしても風味が落ちてしまいます。なので、実山椒を乾燥したものをストックしておいて、使いたい時に粉にして料理に合わせるのがおすすめです。

今回は焼き野菜に合わましたが、色んなお料理と合わせてみてもとっても美味しいと思います。ぜひ、お試しあれ。

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