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2026.01.07

地域材を使ってあたたかみのあるキッチン空間に。建具の技術を活かした吊戸棚と収納棚

16年前に家を建て、収納家具や扉は後からつける予定で暮らし始めたそうですが、そのままになっていたというキッチンの吊戸棚と収納棚。

この度、家全体の修繕・メンテナンスをするタイミングに合わせて依頼を受け、吊戸棚と収納棚の扉や引き出しを制作・設置しました。

キッチン全体(before)

住み始めてみるとこのままの状態で使うことに慣れてきたものの、特に来客時には棚に入れたものやレンジフードがすべて見えてしまうことがとても気になっていたそう。
また棚の奥が深かったため、収納したものが取り出しにくく、使わないままになっている道具や食器、調味料がたくさんあったといいます。

吊戸棚(before)

今回の材料は全てクルミを使用。
同じ樹種でも色味や木目、節などに個性がありひとつひとつ木の表情が異なります。吊戸棚とレンジフードのカバーは、全体のバランスを見ながら材料の配置を決めました。

吊戸棚(after)

吊戸棚の扉は、框組み(かまちぐみ)構造の上にクルミの薄い板を本実(ほんざね)で組んでいます。
框組み構造は、縦と横の角材(框)で四角い枠を組む構造のこと。今回は、ほぞ組みで接合しました。木の収縮や反りなどによる全体のゆがみの影響が少ないとされています。
また本実による接合は、板同士を少し隙間をあけてつないでいるため見た目が美しいだけでなく、こちらも施工後に起こり得る木の収縮や膨張による狂いを抑えることができるというメリットがあります。

特に温度・湿度の変化が激しいキッチンでは木の動きが大きくなる可能性がありますが、框組み構造と本実による効果が期待できそうです。

本実 : 板と板の間の隙間が板の動きを吸収してくれる

収納棚につけた引き出しの鏡板にもクルミを使用。材料の個性を活かせるように、キッチン全体のバランスを見ながら配置を決めました。個性的な節や木目が程良いアクセントになっています。

収納棚(before)
収納棚(after)

引き出しがついたことで、キッチン回りがとてもスッキリし棚の奥のものが取りやすくなったと喜んでいただけました。

また、朝起きてキッチンに立った時、棚と棚の間にある窓から南アルプスがとても綺麗に見えるそう。そんなキッチンで一日の始まりを迎えられることが、毎朝とても嬉しいという感想もいただいています。

窓から見える南アルプス。日が昇るにつれて空と山の色が変化します

使い勝手が良くなり、あたたかみのある空間になったキッチン。これからもご家族でこの空間の雰囲気も楽しみながら使っていただけると嬉しいです。

<information>
・納品プロダクト/吊戸棚、収納棚の引き出し及び鏡板
・樹種/クルミ
・木の産地/伊那市
・納品時期/2025年12月

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