伊那市内にお住いの個人の方から、ご自宅の新築に合わせてダイニングテーブルの製作依頼を受けました。
家具の材料は、もともとは自宅建設のために用意されたカラマツで、依頼主の奥様のご実家で所有されている山に生えていたといいます。
大工工事が終わった段階で材が残ったことから、日常で使えるようなテーブルにできないかとお考えになったそう。伊那市まちづくり交流センターの家具をご覧になったことがきっかけで、弊社に相談くださいました。
元々家具用ではなく建築用に製材された板だったため、家具製作に使うには様々な制限がありましたが、カラマツの特性も考慮しながら仕上げました。
表が綺麗になるように天板を組み、厚みのバランスを見ながら脚を製作。
また、テーブルを横から見ると脚の部分が台形のように外に広がっています。安定感がありデザイン的にも美しい、四方転び(しほうころび)という技術が生かされています。また、小さなお子さんがいらっしゃることを考慮し、天板の角を丸く加工しました。
その後のメンテナンスができることも、オーダーメイド家具の魅力のひとつ。カラマツが育った山と家具が作られた背景とともに、家具を手入れしながら愛用していただけたら嬉しいです。
<information>
・納品家具/ダイニングテーブル
・樹種/カラマツ
・木の産地/伊那谷
・納品日/2023年7月