基本の木会議とは?
2ヶ月に一回のペースで開催される、やまとわの全体ミーティング。「森をつくる暮らしをつくる」ってどういうことだろう?に立ち返る時間。
今、やまとわのメンバーでどんなことを考えたらいいか、テーマも開催場所もその時の担当者が自由に決めることができます。
11月上旬、第34回基本の木会議を行いました。
今回のテーマは“年輪手ぬぐいを作ろう ! ”ということで、年輪手ぬぐいを作ろうと思ったきっかけについて、担当者が説明します。
熊本県小国町にある かける木工舎のInstagramで紹介されていた年輪stampを使った手ぬぐいを見て、やりたいと思っていたという木工職人の久保田さん。社内で共有されている「マイハンカチを持参しよう」という取り組みと、アカマツの端材を活用したいという思いも加わって、今回のテーマが決まったそう。
手順とチーム分けが発表された後、早速チーム内で協力しながら進めていきます。まずは、今回の担当チームが作った試作を見ながらどんなデザインにするかイメージを膨らませ、メインの丸太をどれにするか選びます。
丸太を選んだら、ふたり一組で“台切”という大きなのこぎりを使って丸太を切っていきます。絵本でしか見たことがないような大きなのこぎりにビックリ。初めて使う道具に最初は戸惑いつつも、ふたりの息がうまく合うとスムーズに切れるようになっていきます。余計な力が入らないように「スッスッ」「スッスッ」という声を出しながら、切っているチームもありました。
丸太が切れたら、年輪(冬目)部分を浮き上がらせるために金属製のブラシ(チャンネルブラシ)を使って柔らかい夏目の部分を削ります。
さらに、少し小さめな輪切りもたくさん担当者が用意していました。その中から気に入ったものを選んで同じようにブラシをかけたり、ナタを使って割ったりそれぞれのイメージするデザインを具体化していきます。
デザインに使う年輪の準備ができたら、スタッフ手づくりのおやつとともにお茶休憩。
事務所へ戻ると、手づくりの大きな新聞が飾られていました。年輪と木材の豆知識や幅広い手ぬぐいの活用方法についてイラストを交えながら盛り沢山。大阪出身田中さんの大阪弁や藤川さんのお子さんが描いた絵も入っていて、とても読みやすく楽しみながら学べました。
休憩後、次は手ぬぐいに名入れをするハンコを作ります。自分が作りたいサイズにちょうど良い端材を選んで、凸凹を決めて彫刻刀で掘っていきます。彫刻刀を使うのが小学校以来というスタッフが多く、子どものころに作った木版画やケガをした思い出、使っていた道具についてなど賑やかに会話しながら作っていきました。
いよいよ、手ぬぐいに刷っていきます。
まず準備した木材にインクをムラがないように塗り、その上にふたり一組で手ぬぐいをそっと置いてバレンでこすります。仕上げに名入れをしたらできあがり。
クリの木の下に麻紐を張り、作った年輪手ぬぐいを洗濯ばさみで止めて乾かしていきます。全員ができあがって、干し終えました。
最後のまとめの会では「手ぬぐい製作を通して、身体を使っていろんな作業をする中で自分の性格とも向き合う時間になった。やってみないと伝わらない部分、経験することで身体から出て来る言葉を使ってこれからも社会へ伝えていきたい」と奥田さん。中村さんからは「絶対同じものはできないということがすごく面白かった」というコメントがありました。
日常で使用するために制作した手ぬぐいでしたが、早速玄関に飾ったというスタッフも。自分が作ったものにはやっぱり愛着がわきますね。