読みもの・お知らせ
2022.06.08

基本の木会議“生ごみコンポストワークショップ”

基本の木会議とは?

2か月に一回のペースで開催される、やまとわ全体のミーティング。テーマも開催場所もその時の担当者が自由に決めることができます。それぞれの拠点で働いているスタッフが一堂に集い、その時のテーマでディスカッションしたり、勉強をしたりしながら、スタッフひとりひとりのスキルアップを図るものです。

6月6日、第21回基本の木会議を行いました。今回のテーマは、“生ごみコンポストワークショップ”。
日本のごみについての現状を学び、生ごみを家庭で処理するための“コンポスター”を製作しました。(コンポストについては、こちらから

生ごみとは、食品残渣などの水分を多く含む廃棄物のこと。その多くは飲食店や家庭から出る残菜や野菜くずなどを指します。日本は国土が狭いため一般ごみの8割は焼却処分されており、リサイクルされるものはわずか2割。さらに、焼却されるごみの3~5割は生ごみです。

現在、生ごみを資源として回収して堆肥化するという動きはあまり多くありません。
多くはごみ収集の有料化や生ごみを家庭で処理するためのコンポスター購入補助が主で、家庭でごみを減らすことを目的とした動きはあるものの、生ごみを可燃ごみとして回収しないための取り組みは少ないのが現状です。

そこで、やまとわとしてどんなことができるのか。
生ごみを資源ととらえ、堆肥にすることで地域資源の循環につなげることはできないだろうかということで、今回農と森事業部のスタッフが企画しました。

最初に、“堆肥と肥料”や“腐敗と発酵”の違いについての説明があり、生ごみを腐らせずに堆肥化していくためには、うまく水分を調整することが最も大切であることを学びました。またコンポスターにも様々なタイプがあり、それぞれの特徴とできあがる堆肥の状態の違いについても説明がありました。

今回作るのは、橋本力男式コンポスター。市販のプラスチックコンテナに加工を施していきます。

2~3人でひとつのボックスを協力しながら作っていきます。必要な材料をカットしたり、穴を開けたり。木工職人のスタッフが、テキパキと先導して作業が進んでいきます。

最後に排水口を取り付けたらできあがり

今回、家庭で活用してみたいと手を挙げた8名分のコンポスターが無事にできあがりました。

その後、運用していくにあたってまず“床材(とこざい)”をコンポスターに入れます。
今回は、もみ殻、米ぬか、落ち葉、壁土をブレンドしたものを床材(とこざい)に使用。床材を入れてからコンポスターの中でどのような温度変化が起き、分解されていくのかについて説明がありました。

今回担当した農と森事業部のスタッフは、半年前から自宅でこのコンポスターを運用。使っていて気がついたポイントや、虫がわいてしまった時の対処方法など話がありました。水分をよく切ることや、できるだけ細かくすること、全体を混ぜすぎないことなどがポイントだそう。

「日々のごみがたまっていく中で、生ごみの処理がストレスになってしまう。だけど、コンポスターを使うとごみが格段に減って、暮らしの質の向上を実感した。」と小瀧さん。

コンポスターに興味があるスタッフが多かったので、設置する場所や入れても良いものについてなど質問がたくさん出ました。

日本ではその多くが可燃ごみとして処理され、二酸化炭素の排出も多くなってしまう生ごみ。“使えないもの”とされていた生ごみがコンポスターを活用することによって堆肥になり、農業や家庭菜園、林業など幅広く使える“資源”となります。

今回製作した8個のコンポスターは、家で運用してみたいと希望したスタッフが持ち帰りました。これから気温が高くなるので、微生物も活発に動く季節。それぞれどんな変化が起きていくのか、楽しみです。

私たちについて豊かな暮らしづくりを通して、
豊かな森をつくる

森の資源を使った楽しい
暮らしの提案を通して、
森と人の距離が近い未来を考える。
森と暮らしをつなぐ会社として
社会をよくしていく。