伊那谷に本社がある企業の創立80周年記念品として、地域の伝統工芸を詰め込んだカトラリーセットを製作しました。
スプーンは、伊那市のサクラを使って製作。拭き漆で仕上げています。
カトラリーケースに使った裏布は、江戸時代から伝わる伊勢型紙を使って染めたハンカチをつかいました。文様には、季節ごとに自然を愛でる心や人を想い、敬う心などひとつひとつに意味があります。
例えば、コマ。コマは回ることから“仕事が回る、財が回る”という縁起の良い意味を持っています。
ボタンにも、スプーンとおなじサクラの枝を使用。
組紐は、製糸した糸をヤマザクラと矢車玉(ハシバミの木の実)でやさしく染めて精錬したものを使いました。
このケースをさらに久堅和紙で包み、水引を表に飾って包装。
和紙には折り線を入れて単行本のブックカバーとして使えるよう工夫し、また水引は箸置きとして使っていただけるものを使用しました。