素人東大生が送るインタビュー特集の第4回目は、伊那市役所耕地林務課の伊藤満さんです。
伊藤さんは、農林部50年の森ビジョン推進室と耕地林務課林務係に兼務で所属していらっしゃり、INA VALLEY FOREST COLLEGEを行政の立場から様々な面でバックアップしてくださっています。
是非ご覧ください。
▼素人東大生が送るインタビュー特集vol.4|note
https://note.com/toudai_yamatowa/n/nd5a0b3f0748e
みなさん、こんにちは!ゆかです🙋
最近、コロナの第3波が盛んに叫ばれてますね〜🤔私自身、順当にいけば()今年の3月に卒業する予定なのですが、最近は友達と卒業式の袴を予約するかしないかで揉めています👘卒業式は開催できなそうだから袴を予約する必要はない派と万が一卒業式をやるとなった場合は袴を着たいから予約する派に分かれるんですが、いずれにせよ先行きの見えない今の状況は不安ですよね。ニュースでもコロナの影響からか自殺者が昨年に比べて増加していると言われていますし、早くこうした状況が終わって欲しいなぁ、と思います🤔
はい、ということで連載中の素人東大生が送るインタビューシリーズですが、第4弾となる今回は伊那市役所耕地林務課にお勤めの伊藤満さんにお話を聞いてきました!実は私も4月から行政の立場で働くのですが、行政の先輩としても色々なアドバイスを頂くことができました😁ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです!🙋
—まずは自己紹介をお願いします
伊藤満(いとうみつる)といいます。生まれも育ちも伊那市です。伊那市役所に就職してからは複数の部署を転々としたのち、現在は農林部50年の森林推進室と耕地林務課林務係に兼務で所属しています。私自身は、専門学校等で林業を学んだということではなく、異動先が林務関係であったという形で、林業に携わることになりました。
—具体的にどのようなお仕事をされていますか
私の場合は50年の森推進室と林務係の2つに所属しています。伊那市では平成28年に策定された「伊那市50年の森林ビジョン」の実行計画の中から、1つ1つ計画を実行していく他、林務係としては山の森林整備のお手伝いなどをしています。具体的にはアカマツの木に入り込むことでその木を枯らしてしまう松くい虫(マツノザイセンチュウ)の被害が日本全国に拡大しているのですが、伊那でもその対応に追われています。
—そもそも公務員を志望された理由は何ですか
当時、私は地元の専門学校に通っていたのですが、いざ就職となった時は公務員にするか民間企業にするかで迷いました。というのも、私が就職した平成5年はバブル経済の最後の頃で、まだ景気の良かった時期でした。実際に給料という面でみれば公務員よりも民間企業に就職した方が良かったのかな、とは思います笑。実際に民間企業も1つか2つ受けて内定をいただけたのですが、最終的には安定しているということ、また転勤がなく、どの部署に異動になっても自宅から通えるという部分に魅力を感じて公務員の中でも市役所にしたという感じです。
—将来的にも今の仕事をずっと続けていく予定ですか
今のところは、転職等は考えていません。私は現在49歳で、おそらく定年が私の頃には65歳まで伸びると思うので、おおよそで見積もって後15年は市役所に勤めることになるのかなぁ、と思っています。しかし、昨今市役所も含めた行政という仕事の立場やそれに対する人々の見方が厳しくなっているのも事実なので、今後考え方が変わるかもしれません。地区の人たちを見てみると60歳を過ぎたころから実家で農業を営む人間が多いので、私も地区のみんなと一緒に地区で立ち上げた農業法人で働きながら生活を営んでいけたらな、と思っています。私の世代では十分な額の年金はもらえないと思うので笑
—行政という立場からお仕事をされる上で意識していることは何ですか
私は伊那市の職員なので、国や県の職員と違って、直接市民と触れ合う機会が多いです。そうした触れ合いの中でいかに市民の方々の声を聞いてあげられるか、がもっとも重要なのだと思います。もちろん、市役所は官公庁の一機関であり、決まっている法律等の中で仕事をしなければいけないという制約はありますが、その中で市民のために何ができるかを常に心がけて仕事に取り組んでいます。
—伊藤さんから見た伊那の人々の特徴を一言でお願いします
せかせかしていなくてのんびりしている人、また優しい人が多いかなという印象です。これは他の地域と比較した上での印象なのですが、例えば長野県の中央に位置する諏訪地域は気性が荒い方が多い印象です。諏訪大社で行われる御柱祭の影響なのかなぁ、と思っているのですが笑また伊那市の南に位置する飯田市を含む下伊那地域は愛知県に近いこともあって、その影響を受けているような気がします。伊那市は長野県の南部に位置し、あまり周りの影響を受けないこともあって、先ほど述べたようなのんびりして優しい方々が多いのかな、という印象です。
—次にフォレストカレッジに関していくつか質問させていただきます。はじめにフォレストカレッジを始めようと思ったきっかけをおしえてください
1年前に(株)やまとわの社長の中村さんと奥田さんが企画書を持って来てくださったのがきっかけです。当時は伊那市に限らず、林業や木材産業に関わるさまざまな課題解決をしたい、その中で一番の問題は人材が不足していることだという説明を受けました。行政だけではなかなかできないところを、民間の皆さんが意見を出してくれ、主導してやってくれるのは大変ありがたいことだと思いました。そこで、この提案に伊那市も一緒になってやろうということでフォレストカレッジが始まったわけです。
—フォレストカレッジが掲げる“森や林業に馴染みのない人にも森を自分ごととして捉えてもらう”というテーマに対してどう思いますか
重要だと思います。「伊那市50年の森林ビジョン」でも市民の参加が謳われているように、森や林業にまつわる問題は林業に携わっている人たちだけが頑張っても解決できることではありません。普段は山や木などに馴染みのない人たちに少しでいいから関心を持ってもらえたらなと思っています。木製の商品を使用するとかでもいいので、少しずつ森に関心を持って欲しいです。そうした興味関心を持つ人たちが増えれば、地域はもちろんのこと、林業等を生業とする人たちにも影響を与えられると思うので。
—最後に伊藤さんが将来達成したいビジョンはありますか
将来ビジョンというか、今の職場での仕事のことになってしまいますが、50年の森林ビジョンが出来て5年目になりますが、感覚としてはまだ走り始めたばかりといった感じなので、50年先を見据えてビジョンの実行計画が少しずつ形になり成果が出てくればいいなと思います。公務員という仕事上、ずっとこの職場にいるわけではないので、私の後任として誰が来た場合であっても円滑に仕事できるようにしておきたいです。また民間の方々や50年の森林ビジョンを広報や企画で携わってくれている伊那市ミドリナ委員会の方々とも連携しながらやっていけたらいいなと思っています。
—ありがとうございました!
はい!ということで伊藤さんとのインタビュー、いかがだったでしょうか🙋
個人的には伊那の方々の特徴を一言で表すと何ですか、のくだりが面白かったです笑実は、上には書きませんでしたが、実際のインタビューでは伊藤さんの他に澤田さんという職員の方も同席してくださりました。澤田さんは木曽出身ということで外から見た伊那の方々の特徴はどう見えるのか聞いたところ、伊那の人々は色々な意味でマイペースな人が多いと思うということでした。具体的には、澤田さんの故郷である木曽は時間の流れがゆっくりしていて、そこに住む方々もおっとりした方が多いのに対し、伊那の人々は早い人もいるし、ゆっくりな人もいるという意味で色々な人がいるという印象だそうです。
突然ですが、皆さんは地元の人々の特徴を一言で表すと何ですか、という質問に答えられますか。質問している自分がいうのもなんですが笑、ある日、自分自身にこの問いを投げかけてみたときに私はまだ答えられませんでした。22年住んでいるのに答えられないなんて…、とちょっとショックだったのですが、意外とこの質問って難しいですよね。今はコロナの影響で特にそうかもしれませんが地元の人々同士で会話をしたり交流する機会が徐々に減っている分、地元を見つめて自分の言葉で表現することに苦労する人も多いのではないでしょうか。その点で、前回の小林さんや今回の伊藤さん、澤田さんがこの質問にきちんと答えられているというのは、それだけお三方が日々たくさんの地元の人々と触れ合い、向き合ってきた賜物なんだなぁ、と今回のインタビューで思いました。私もいつかこの質問に答えられるよう頑張ります!!🔥
ということで今回のインタビューはここら辺で終わりにします🙋次回もまた楽しみにしてて下さい😊