読みもの・お知らせ
2025.12.24

伐採するところからはじまるテーブルづくり。クリのローテーブル

個人のお客様より依頼を受け、新築するご自宅で使われるローテーブルを制作しました。
使用した材料はクリ。やまとわが管理を任されている森林に生えていた木で、倒木の影響で上の枝が折れてしまっていたものです。

ご依頼主の希望もあり、伐倒作業の様子をご覧いただくとともに受け口をつくる作業を実際にやっていただきました。切り株の年輪を数えてみたところ、樹齢60年くらいということが分かりました。

天板と脚を蟻桟(ありざん)という日本の伝統的な木組み工法で組んでいます。蟻桟は、金物を使用しない工法。天板の裏に台形の溝を掘り、その溝に蟻桟の構造の脚を槌で打ちながらスライドさせ、はめていきます。

また蟻桟には、多湿な日本の環境でも木材の収縮を逃すことが可能な構造で天板の反りを防ぐ効果もあり、木目や木の動きを考慮しながら部材の厚さを1ミリ以下で調整しています。

面取りをごくわずかに留めたことで、木材が持つ存在感をより強く感じられる天板になりました。

すでにお持ちだったソファの脚のテイストに合わせてデザインしています。
ご自身が伐った特別な材料をつかったテーブルを囲みながら、新しいお家での暮らしを楽しんでいただけたら嬉しいです。

<information>
・納品プロダクト/ローテーブル
・樹種/クリ
・木の産地/伊那市
・納品時期/2025年12月

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