私たちが経木の機械を譲り受けた、経木の師匠 山岸公一さんが、信濃毎日新聞に特集されました。(昨年の12月16日に発行された新聞に載っています。ご報告が遅くなってしまいまして、申し訳ございません。)
山岸さんは、日本でも数少ない経木職人です。終戦間もない1949年ごろに、おじいさんから経木づくりを受け継ぎ、93才の今も現役で作り続けています。
そのキャリアはなんと、約82年。
私たちは、その山岸さんから経木を生産する貴重な機械を譲り受けました。
経木を見ると、ご年配の方は「懐かしいね。子供の頃、よくそれで食べ物とかを包んでたよ。」と教えてくれますが、そこから下の世代は、知っている人はほとんどいません。(恥ずかしながら、私もこの会社に入るまで知りませんでした)
安価で大量生産のできるプラスチックが登場してからというもの、暮らしの中から経木がすっかり消えてしまったのです。
だけども、「経木じゃないとだめだ」と、今も包装紙として使っているお店もあります。
そして、今では指で数えられるほどまでに減ってしまいましたが、山岸さんをはじめ、経木を作り続けている人もいます。
私たちは、環境への負荷も少なく、沢山の優れた機能性を持つ経木を、もう一度皆さんの暮らしの中に届けたいと思っています。
日々の暮らしにほんの少し、温かい彩を添えてくれる経木。
お料理の下に敷いたり、魚や肉を切る時にまな板の上に敷いたり。
お弁当用に、おむすびを包んで持って行ったら、いつもより美味しく感じるかもしれません。
経木を生産する工場も、もう少しで完成します。山岸さんから受け継いだ機械を大切に使いながら、本格的な生産を目指して、一生懸命準備を進めていきたいと思います。