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2021.04.14

基本の木会議“「ミニ地球」から循環を考える”

3月25日に行われたやまとわの定例会議 第15回基本の木会議では「ミニ地球を作ろう」をテーマにフィールドワークを行いました。「ミニ地球」とは、文字通り小さな地球。土や植物、虫などを入れて密閉した瓶の中で起こる変化を観察していくものです。

基本の木会議とは?

2か月に一回のペースで開催される、やまとわ全体のミーティング。テーマも開催場所もその時の担当者が自由に決めることができます。それぞれの拠点で働いているスタッフが一堂に集い、その時のテーマでディスカッションしたり、勉強をしたりしながら、スタッフひとりひとりのスキルアップを図るものです。

地球の働きと人類の歴史

まず最初に地球の水循環と炭素循環、人類の歴史について説明がありました。

地球上の水のほとんどは海にあり、海から蒸発した水は雲になり、山で雨を降らせ川になって海に流れる。これが水循環です。
炭素循環には大きく分けてふたつの動きがあります。
ひとつ目の動きは「食べる」「食べられる」の関係である食物連鎖があらゆる生き物の間で行われていることです。目に見えない微生物も、枯れ木や落ち葉、死がいなどを分解しています。
ふたつめは、生物の呼吸によって二酸化炭素が出され、植物が行う光合成で二酸化炭素が吸収される動きです。
このふたつの動きを炭素循環と言います。

水循環と炭素循環が行われる上で森林が持つ働きはとても大きく、生物が生きていく上で欠かせない役割をいくつも担っていることを学びました。

              出典:総合研究開発機構「エネルギーを考える」

また、人類の歴史はエネルギーの歴史とも言えます。
人間が豊かで便利な暮らしを求めていった結果、温暖化や食糧問題、プラスチックごみなど様々な課題が山積しています。未来を考える時、私たちはこれまでと違った地球との共存方法を考えていく必要があるのではないのでしょうか。

ミニ地球の仕組み

密閉した瓶の中でなぜ、生物が生きられるのでしょうか。
それは、小さな瓶の中で水循環と炭素循環が起こっているからと言えます。

そもそも生物とは何か…例えば、土の中には目に見えない微生物やまだ芽を出していない植物の種も含まれます。作った時には見えなかったものが目に見えるようになったり、思わぬ変化を観察することができたりすることが「ミニ地球」の面白さ。

ミニ地球を作ろう

さぁ、フィールドワークがスタートです。
4、5人のグループで話し合い、水循環と炭素循環を意識しながらテーマを決め、どんなものを作ろうかイメージしながら外へ出かけます。

森の中に入っていくグループ、灰を集める人たち、石や木材の下を見ながらダンゴムシを探す人。
日常生活とは違う目線で、素材を探すうちに思わぬ発見があります。小さな瓶の中に何をどのくらい入れようか、足し算と引き算がなかなか難しい…

素材を全て入れたら、川から汲んできた水を霧吹きで中に吹きかけ、瓶のふたを閉めればミニ地球の出来上がりです。

各事業部の個性が光るミニ地球が完成

集めた素材で作ったミニ地球を各グループの代表が発表。それぞれの個性が光る楽しいものが出来上がりました。

<group1>現代社会
アンチテーゼとして、崩壊していく地球を表現した。採取した土や枯葉の中には合板、鉄、発泡スチロールが入っている。出来上がったものは(電磁波の影響を受ける)ルーターの近くで日光が当たらないコピー機の後ろに設置。

<group2>アグロ・フォレストリー
農と森事業部・森事業部は、森林土壌の層位を意識してA0からC層の土を採取。木材を燃やした灰とともに入れた。イチイの幼木と、コケ、ソウ類、そして葉がまだない何かのツル状の枝を植えた。直射日光が当たらない事務所入り口付近に設置。

<group3>アカマツミルフィーユ
木工事業部①は、アカマツづくし。アカマツの丸太をチェーンソーで切った際の木くず、経木の切れ端や灰、アカマツの幼木そしてマツボックリを入れた。横から見るとひとつひとつの層が綺麗で、まるでミルフィーユ。(美味しそうという声も)午前中、日光がよく当たる東側の流し台の窓辺に設置。

<group4>ミニ長野
木工事業部②は、長野県のアルプスと諏訪湖をイメージして水辺と陸の両方を表現。水の中には砂や土、石のほかにエビを入れて、陸にはナズナを植えてダンゴムシとゾウリムシを入れた。午前中、日光がよく当たる東側の流し台の窓辺に設置。

「ミニ地球」を作ってから3週間が過ぎようとしています。桜が散り、芽吹きの時期を迎えた今、瓶の中の小さな世界でも様々な変化が起こっています。

<group1>現代社会
合板や発泡スチロールにカビが生え始めている。発芽したての小さな芽。多足類と思われる小さな白い虫が土の中に見える。

<group2>アグロ・フォレストリー
何の木か分からなかった枝から新芽が出ている。意図的に入れたわけではないミミズのような生き物を土の中に発見。

<group3>アカマツミルフィーユ
アカマツの苗木には目立った変化はないが、とても元気な様子。何かの植物の小さな芽を発見。

<group4>ミニ長野
ナズナが急成長。ダンゴムシ、ゾウリムシの姿を確認できず…エビの死がいがひとつ、2匹生きているものを確認できるが、陸地と水辺の中間でひっくり返り足だけ動いている。意図して入れていないプラナリアを確認。水がにごってきている

こちらは作ってからひと月経っている試作版。イチイから新芽、土からは雑草の芽が瓶のふたまで伸びている。朽ち木にはコケやカビが増えている。

ミニ地球のこれから

「ミニ地球」はまさに小さな地球。わずかな期間でも確実に変化が見られることから、密閉された瓶の中に住んでいる生き物の中で確かに循環が起こっていることが分かります。

「ミニ地球」で起こっていることが、私たちが住む地球でも起きているということに目を向けながら、それぞれの「ミニ地球」がどのように変化していくのか見守っていきます。

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